春から秋にかけて山から下って田(野)の神となる山の神は豊穣をもたらす農耕の神として野の神と山の神はセットである。
この祭祀は地方によりかなり異なる。
山の神祭祀は、1月2日~5日の間に行われ、木の枝を利用して男体と女体の御神体をつくりその字の山すその定められた場所(山の神の自然石碑が多い)前にご神体を祀る棚を設けご神体と供物・灯明があげられます。
野の神祭祀は、農神ともいわれ文字通り農業の神で、農耕に牛馬を使っていた頃は田植え前に野神に供物(餅・ちまきなど)を供えそのお下がりを牛に食べさせ牛の健康を祈願しました。
8月中旬に石碑・木・祠などの前で野神祭祀が行われ祭祀の棚にはササギ豆(小豆よりもやや小ぶりで浅黒い豆)を甘く煮た物・水瓜を塩水に漬けたもの・腹開きにしたトビウオの干物・しんこ団子(最近は洗米が多い)などが供えられ、野神の酒宴が終わりになると松明に火をつけて御神木まで練り歩き松明を御神木に向け勢いよく投げつける儀式を行われます。また、この祭祀では、子ども相撲が行われ当番役の子どもが相撲を取り一勝一敗一引き分けの勝負となるようにするのです。